企業が蓄積していくべき知的資産とは?知的資産の種類やナレッジ蓄積の手法を解説

近年「ナレッジマネジメント」が注目を集めています。その理由として、働き方の多様化による労働力の流動化、そして新たな創造による商品やサービスの開発が求められていることなどがあります。

しかし、ナレッジマネジメントの必要性を感じている多くの企業が、すぐに導入を進められているわけではありません。ナレッジマネジメントは決して簡単にできる取り組みではなく、組織のメンバーが情報共有しやすい体制を整えたり、ナレッジ共有の仕組みを実現するシステムやツールを選んだりなど考えなくてはならないことが多くあります。

しかしナレッジマネジメントに成功すれば、企業は大きく変化することができるでしょう。今回はナレッジマネジメントの大切な部分である知的資産や、ナレッジ蓄積の手法について解説します。正しく理解して、適切なタイミングで効果的に取り入れられるよう準備を整えましょう。

 

知的資産とは

ナレッジマネジメントを考えるうえで「知的資産」を知ることは非常に大切です。まずは知的資産がどういったものかを見ていきましょう。

まず、企業で働く個人が持つ経験やノウハウ・スキルなどのことを暗黙知(あんもくち)と呼びます。これらは目に見えない・形にしにくい資産として考えられます。一方、知的資産とは、「企業が持つ、目に見えない資産」を意味します。

企業が持つ目に見えない資産として挙げられるものとしては以下があります。

・人材
・組織力
・顧客とのネットワークなど

企業のなかにある、個人・企業それぞれが持つ目に見えない資産のことをまとめて知的資産と呼びます。

そしてこの知的資産に、さらにマニュアルやテキスト化された情報・スキルなど目に見える資産(形式知)をプラスしたものをナレッジと呼び、そのナレッジを管理していく手法をナレッジマネジメントといいます。

 

知的資産の種類

知的資産は非常に多くの種類があり、企業によって振り分けかたも変わるために幅広い考え方が必要です。中小企業基盤整備機構の資料によると、知的資産は大きく3つに分けた一例が紹介されています。

 

人的資産

人(従業員)それぞれが持っている能力や経験、知識、ノウハウなどのことを指します。その人が退職などの理由で企業からいなくなることにより、企業が失う資産のことをいいます。

 

構造資産

企業で使っているシステムやデータベース、組織の柔軟性など、暗黙知を持つ従業員がいなくなっても企業に残る資産のことをいいます。

 

関係資産

企業のイメージや顧客ロイヤリティ、仕入れ先や販売先の企業との関係など、企業と外部の関わり・やりとりなどに関連するすべての資産のことをいいます。

また、特許やブランド、営業秘密などは知的財産や知識資産などに分けられたりしますが、その線引きや解釈は企業によって異なります。ナレッジマネジメントは、これらの種類や関係をしっかりと認識し、うまく組み合わせて活用していくことで利益や成果につなげていくことを主な狙いとしています。

 

ナレッジはどうやって蓄積するのがベスト?

ナレッジマネジメントとは知的資産管理のことです。つまりナレッジマネジメントを取り入れるなら、まずはナレッジとなる知的資産を整理して把握することが必要です。その後、企業全体で共有し、管理・活用していきます。

企業がナレッジマネジメントの必要性を感じながらも、なかなか導入へと進められない理由として、以下が挙げられます。

・企業に合ったものを取り入れる必要があり「これを使えば成功する」という確実な方法がない
・従業員の考えが一致せず、導入までたどり着けない

これらは知的資産・知識資産を企業自体がしっかり把握できておらず、方向性が定まっていないことに問題があるかもしれません。知的資産・知識資産などの「企業が持っている独自の強み」を把握できれば、それを生かす方法や手段はおのずと見えてくるからです。

企業の方向性が定まり、目標を明確に掲げることができれば、それに共感する従業員はナレッジを提供・蓄積してくれる可能性が高くなると考えられます。それにより成果が出れば、従業員のモチベーションも上がるでしょう。

そこで、ここではナレッジを蓄積していく方法を紹介します。

 

社内wikiの活用

社内wikiとは、企業のなかにある形式知(マニュアルやデータなど、文字化・数値化しやすいもの)や暗黙知(従業員が個人的に持つノウハウや経験など、文字化・数値化しにくいもの)をできるだけすべてテキストや図・グラフにして見える化し、データとしてまとめたものです。

社内での活用はもちろんですが、リモートワーク中や社外にいるときでも、社内wikiを調べれば分からないことをすぐに解決できるのが大きな強みであるといえます。わざわざ担当者に連絡して聞く必要がないため、作業効率を格段に上げることができます。

また、知的財産・知識資産などをできるだけ社内wikiにデータとして入れておけば、従業員が退職した際も企業からナレッジが失われることはありません。

社内wikiを導入する際は、業者に依頼して専用のものを作ってもらうか、社内wiki用のツールを導入するのがおすすめです。

 

ナレッジマネジメントツールの活用

社内wikiのようにナレッジを蓄積できるものとして、近年注目を集めているのがナレッジマネジメントツールです。

社内wikiは情報の蓄積・検索に特化していますが、ナレッジマネジメントツールは通常のナレッジ蓄積はもちろん、他のツールでおこなった社員同士のやりとりをツール同士で連携させてナレッジとして残したり、より蓄積・検索しやすく変化させたりすることができます。

初めて利用する際でも効率的にナレッジ蓄積ができるよう機能が充実しているほか、有料のものであればヘルプサポートも整っているため、相談しながらナレッジマネジメントを進められるのが大きな魅力です。

 

無料ツールを導入して企業に合うナレッジ蓄積方法を探す

ナレッジマネジメントに充実した内容やサポートを求めるなら、やはり有料ツールを利用するのがベストだといえるでしょう。しかしコストや労力が発生するため、いざ使ってみてから別のツールに変更…というのはとても大変です。

ツールを導入するなら、まずは無料のナレッジマネジメントツールを利用して使いやすさや利用シーンなどを試してみるといいかもしれません。求めるツールの形が見えたら、有料ツールの無料お試し期間などを使って最終的なすり合わせ・確認をおこないましょう。

 

シンプルで使いやすいナレッジマネジメントツール「Qast」

https://qast.jp/

ナレッジマネジメントは企業によって項目の数や種類、蓄積の仕方などが異なります。そのため実際にツールを使ってみないと、合うか合わないかの判断が難しいかもしれません。

ナレッジマネジメントツール「Qast(キャスト)」は、とにかくシンプルで自由度が高いため、どんな企業にもマッチしやすいのが魅力的です。

蓄積するためのナレッジとして書いたものはもちろん、自身の備忘録として書いたメモやQast内でのメンバーとのやりとりまで残せるため、後々ナレッジを検索した人が、そのときおこなわれた問題解決のプロセスややりとりを手に取るように理解することができるでしょう。

また、蓄積する内容に対して適切なタグやキーワードを付けておけば、種類を指定して検索することもできます。好きなタグを付けられるので、人の名前や暗黙知など設定して誰が持っていた情報かを明確に判断できるようにすると便利かもしれません。初期費用なし、10名まで無料で利用できるのも大きなメリットです。

 

まとめ

ナレッジマネジメントは企業を無駄なく成長させていくことが大きな目的ですが、そのための“企業が持つ強みの整理”に非常に役立ちます。

他企業との差別化を図るなら、やはり自社の強みを知り、生かして伸ばすことが欠かせません。まずは企業が持つ知的資産・知識資産をしっかりと把握し、管理することから始めましょう。