ナレッジ共有ツールを社内に定着させるために必要な6つのこと

属人化するノウハウを社内に蓄積することができるナレッジ共有ツール。
投稿が活発に行われると、あらゆる情報が一箇所に蓄積され、いつでもすぐに検索可能な状態になります。

一方で、投稿が活発に行われるまでのハードルが高いことも事実です。
まずは個人に蓄積されている情報を、ツールに投稿することを習慣化させなければなりません。

今回は、ツールを導入するだけで終わるのではなく、どうすればうまく社内に定着されることができるのかを解説していきます。
 

ナレッジ共有ツールとは?

そもそもナレッジとは、企業など組織にとっての「有益な情報」「付加価値のある経験や知識」のことを指します。

そのナレッジを、社内など一部の人だけの閉じられた場所で共有するためのツールが、ナレッジ共有ツールです。
最近では、ほとんどのツールがクラウドサービスで月額制のため、低単価でツールを利用することができます。

ナレッジ共有ツールをうまく活用できた場合のメリットを見ていきましょう。

① いつでも検索可能な状態になる

世の中のありとあらゆる情報がGoogle検索によって検索可能になっていますが、社内の情報をすぐに探し出すことは困難です。
情報が一箇所に蓄積されていないためです。

ナレッジ共有ツールがうまく活用できれば、この問題が解決できます。
資料やお問い合わせ内容、記事の共有や事例など、社内のメンバーが知っておくべき情報が一箇所に蓄積されていることで、すぐに検索することができるようになります。
これがナレッジ共有ツール導入の最も大きなメリットだと言えるでしょう。
 

② 社内で知識の差を埋めることができる

入社したばかりの新人とベテラン社員では、当然知識レベルに差があります。
ナレッジ共有ツールを活用し、ベテラン社員のノウハウ共有することによって、新人はそこから学ぶことができるでしょう。

口頭での情報共有では、1対1で先輩がからノウハウを学ぶことができるかもしれません。
しかし、1対n(複数人)で情報共有をしようと考えた時には、ツールを使った方がはるかに効率的です。

豊富な知識をもっている社員にとっても、常に言語化する習慣が付くため、自分の中でもより理解が深まるはずです。
 

③ 生産性の向上

「個の時代」と叫ばれる昨今においても、一人でできることには限界があります。
複数人でそれぞれがインプットした情報やノウハウを持ち寄った方が、確実に生産性が上がります。

例えば、営業部において成果が出た提案や取り組みを共有することで、他の人がそれを活用して受注につながるかもしれません。
カスタマーサポートの部署において、お客様から初めて受けた要望に対する返答を共有することで、次に同じ要望が来た時に素早く対応できるようになるかもしれません。

それぞれのノウハウ、ナレッジを共有して残すことは、いつか他の人のためになり、結果的に自分のためにもなるのです。
 

ナレッジ共有ツールの課題


 
うまく活用できればメリットの多いナレッジ共有ツールですが、見逃せない重要な課題は「定着が容易ではない」ということです。

情報共有は企業文化に依存するため、既に何かしらの方法で情報共有を日常的に行っている企業では、ツール導入後の定着が早いかもしれません。

しかし、これまでツールを使う習慣がなかった企業や、属人化することに慣れてしまっている企業では、いつ、何を、どのように共有すれば良いかがわからず、なかなか投稿が増えない可能性があるでしょう。
 

社内で定着させるために必要なこと

それでは本記事の本題、ナレッジ共有ツールを社内に定着させる上で必要なことをいくつかご紹介していきます。

① 担当者を決める

まずはツールを社内で定着させる担当者を決めましょう。
ここでの担当者とは、フォルダやタグを設定し、投稿の管理を行う役割を指します。
みんなで一つのツールを使うには、フォルダやタグを最初に設定し、ある程度のルールを決めておく必要があります。

それと同時に「この人のノウハウをみんなが知りたがっている」、「あの人が投稿しているなら自分もしてみよう」と思われるような社内のインフルエンサー(影響力がある人)を選定しておくことも重要です。
担当者は、そのインフルエンサーを巻き込む必要があります。

忙しくてもインフルエンサーに協力してもらうことが、定着への鍵となります。
 

② 用途を決める

ナレッジ共有ツールの使い方は様々です。
業種や人数規模によって投稿される内容は違いますし、どこまでの情報を共有すべきかも企業によって異なります。
自社にとって必要な情報とは何なのかを整理して、社内に広めていきましょう。

用途が明確になっていないと、「何を投稿すべきなのか」がわからず結局何も投稿されない、という事態に陥りやすいです。

具体的には、「会議の議事録を残す」、「業界特有の専門用語をまとめる」、「お問い合わせとその回答」、「イベント参加レポートを書く」、「業務上のマニュアルを投稿」、「気になった記事を投稿」「事例を共有する」等です。

利用用途を共有しておくことで、自らが利用するシーンが具体的に想像でき、投稿の活性化につながります。
 

③ フォルダ、タグなどを設定し、メンバーが投稿しやすい環境を作る

ナレッジ共有ツールには、フォルダやタグなどで投稿を分類できる機能があります。
最初にこれらを作成しておくと、その内容に沿った投稿をすれば良いとわかり、投稿しやすくなります。

例えば、フォルダは部署名とその中でのカテゴリとして、タグは検索されやすいであろうキーワードを設定しておくと、投稿が溜まった時に検索が容易になるでしょう。

各メンバーがそれぞれ思いついたタグを付ける方法もありますが、利用人数が増えると管理が煩雑になってしまいます。
 

④ テンプレートを用意する

ナレッジ共有ツールには、テンプレートとして一度作っておいた雛形に沿って投稿できる機能が搭載されています。

社内で投稿を活性化させるために、この機能をうまく使わない手はありません。
なぜならテンプレートを使うことで、「何を投稿すべきか」が明確になり、型が決まっている状態で書き始められるため、当然書く時間を短縮できます。
通常の業務をこなしながら個人のナレッジを共有してもらうには、面倒だと感じられないようにすることが重要です。

②の手順で定めた用途に沿って、予めテンプレートを作成しておきましょう。
 

⑤ 担当者が常に投稿する

忘れてはいけないのが、まずは担当者(もしくはインフルエンサー)が率先して投稿していくことです。

投稿数が0の状態で、社内のメンバーに投稿を促すことは困難です。そして投稿のないツールに、情報を求めてアクセスする人はいません。

ナレッジ共有への課題意識を持っており、且つツールについて一番詳しいであろう担当者がまず情報を蓄積していくことが重要です。
②で定めた用途に沿った情報や、社内で何度も質問されたことがある内容を率先して投稿していきましょう。

担当者が業務上のノウハウを持っていない場合は、インフルエンサーに協力してもらい、投稿を増やしていくという方法もあります。
 

⑥ 口頭で言い続ける

ここまでのフローを行っても投稿が増えない場合は、口頭でメリットを伝え続けるしかありません。
社内ミーティングや情報共有の場で、なぜ必要か、投稿が増えるとどうなるのか、を伝えていきましょう。

ナレッジ共有ツールのメリットは前述した通りで、最終的に組織の生産性を高めることにつながります。
情報共有を徹底することで、困ったことがあればいつでも検索して解決できるようになるのです。
 

効果を感じるのは3ヶ月後

ナレッジ共有ツールを導入して、その効果を感じられるようになるまで、おおよそ3ヶ月はかかるでしょう。(※利用人数や投稿頻度によって異なります)

最初は当然何も情報がない状態のため、アクセスしても何も解決できません。
投稿数の目安として、100以上の投稿があると、少しずつ検索して自己解決できるようになるでしょう。

そして最初の1ヶ月で投稿されなかった状態で、2ヶ月目から投稿が急に増える、ということはありません。つまり、最初の1ヶ月の取り組みが非常に重要です。

理想は上述した①〜⑤までの定着のフローを2週間ほどで完了し、利用人数を徐々に増やして1ヶ月で100記事以上の投稿を目指しましょう。

スタートダッシュがうまくいけば、検索して解決できる状態に早くたどり着けるため、ツールの効果を感じるのも早いです。
 

まとめ

新しい取り組みを始めるのは、どうしても最初に時間と労力が必要です。
しかし、その取り組みは業務を増やすためではなく、将来的に無駄な業務を減らし、生産性を上げるためです。
そのことをまずは担当者自身が理解し、社内に伝えていきましょう。

1人の中で情報を留めておくのではなく、社内に共有することで必ず誰かのためになり、社内の誰もが活用できる資産となります。

その資産を蓄積するための手段として、ナレッジ共有ツールを活用してみてはいかがですか?
 
 

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